サプライチェーン管理(SCM)まとめ|調達・生産・物流・販売の連携を図解で整理

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運営管理でSCMを勉強していたとき、「サプライチェーン」という言葉は知っていても、「なぜ在庫が川下で増幅されるのか」「VMIって何をしているのか」がよくわかりませんでした。ブルウィップ効果の図を書いてみたら一気に納得して。川上・川下で情報がズレると需要の波紋がどんどん大きくなるんですね。

高頻度難易度 ★★☆
目次

サプライチェーン管理(SCM)とは

サプライチェーン管理(Supply Chain Management:SCM)とは、原材料の調達から生産・物流・販売・顧客への納品までの一連の流れ(サプライチェーン)を、複数の企業にまたがって統合的に管理する考え方です。個別企業の最適化ではなく、チェーン全体の最適化を追求します。

原材料供給業者資材・部品調達
製造業者生産・加工
物流・倉庫在庫・配送
卸売業者中間流通
小売業者店舗・EC
最終顧客消費
SCMの目標:チェーン全体のリードタイム短縮・在庫削減・コスト低減・サービス水準向上を同時に実現する。個社最適の積み重ねではなく、情報共有と協調によって全体最適を目指す。

ブルウィップ効果(Bullwhip Effect)

SCM上の代表的な問題がブルウィップ効果(鞭打ち効果)です。川下(小売)の需要変動が川上(製造・調達)に伝わるにつれて増幅される現象です。

発生メカニズム:小売業者が少し多めに発注 → 卸売業者がさらに多めに発注 → メーカーが大量生産 → 需要が落ち着くと一斉にキャンセル → 大量在庫が発生

原因:①需要情報の遅延・歪み ②バッチ発注(まとめ買い) ③価格変動・特売による買いだめ ④欠品恐怖による過剰注文

対策:EDI・POSデータのリアルタイム共有、発注頻度の増加、VMIの導入

SCMの主要施策

EDI(電子データ交換)

企業間で受発注・請求書などのビジネスデータを標準フォーマットで電子的に交換する仕組み。

  • 受発注の自動化・ペーパーレス化
  • リードタイム短縮・ミス削減
  • POSデータと組み合わせてリアルタイム需要共有
VMI(ベンダー管理在庫)

Vendor Managed Inventory。小売業者の在庫をメーカー・卸売業者が管理し、補充タイミングを決める仕組み。

  • 小売の発注業務を削減
  • メーカーが実需を直接把握できブルウィップ効果を抑制
  • 代表例:コンビニの自動補充システム
QR(クイックレスポンス)

小売業者のPOS情報を製造業者と共有し、需要に素早く対応する仕組み。繊維・アパレル業界で発達。

  • 在庫リスクの低減・欠品防止
  • 商品の回転率向上
  • ECR(効率的消費者対応)はFMCG向けの類似概念
3PL(サードパーティロジスティクス)

物流機能を専門の第三者企業に一括委託する方式。

  • 物流コストの変動費化
  • 物流ノウハウの活用
  • 自社は中核事業に集中できる
  • 4PL(コンサルティング機能も含む)との違いに注意
クロスドッキング

倉庫での保管(在庫)をなくし、入荷した商品を即座に仕分け・出荷する物流手法。

  • 在庫保管コスト・リードタイムを削減
  • ウォルマートの物流効率化で有名
  • 前提:需要予測精度・情報共有が必要
CPFR(協働計画・予測・補充)

小売業者と製造業者が販売計画・需要予測・補充計画を共同で立案・実行するフレームワーク。

  • VMIの発展形:計画段階から協働する
  • 需要予測精度が飛躍的に向上
  • チェーン全体の在庫削減・サービス向上

SCMと関連概念の比較

概念範囲ポイント
SCM調達〜販売全体(企業間)チェーン全体の統合最適化。情報共有・協調が核心
ロジスティクス物流・在庫管理(主に自社内)モノの流れを効率化。SCMの一部を担う
MRP製造計画・資材所要量(自社内)生産に必要な資材の量・タイミングを計算する仕組み
JIT工程間・工場内必要なものを必要なときに必要なだけ。SCMの考え方と親和性が高い

過去問で確認する

  • ブルウィップ効果の説明として最も適切なものはどれか。ア)川下の需要変動が川上に伝わるにつれて増幅される現象 イ)製造工程のボトルネックが生産全体を遅らせる現象 ウ)在庫が多すぎて保管コストが増大する現象 エ)需要予測が当たらず欠品が頻発する現象正解:ア
  • VMI(ベンダー管理在庫)の説明として正しいものはどれか。ア)小売業者が在庫を自社で管理し自動発注する方式 イ)製造業者が小売業者の在庫を管理し補充する方式 ウ)第三者物流業者が在庫を一括管理する方式 エ)POSデータを活用して販売計画を立案する方式正解:イ
  • クロスドッキングの特徴を述べ、どのような条件のもとで効果が発揮されるかを説明せよ。H29年度 類題

まとめ

SCM:調達〜販売の全チェーンを統合管理。個社最適ではなく全体最適を目指す
ブルウィップ効果:川下の需要変動が川上に伝わるにつれ増幅。EDI・VMI・発注頻度増加で抑制
主要施策:EDI(情報電子交換)・VMI(ベンダー管理在庫)・QR・3PL・クロスドッキング・CPFR
試験ポイント:SCMとロジスティクス・MRP・JITの違いを整理する

関連記事:JIT生産・かんばん方式 MRP・BOM 物流管理 生産形態

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この記事を書いた人

中小企業診断士試験勉強中のアラフィフシングルマザーです。
大学卒業後から現在まで、数々の失敗をしながらずっと自営業として試行錯誤を重ねてきました。
もっときちんと経営やビジネスの知識を身につけて、将来は他の事業者の方のお役にも立てたらいいな、と思うようになり、中小企業診断士の試験に挑戦中です。

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