U「過去問を解いてみたけれど、模範解答と全然違う」という経験をされた方は多いと思います。2次試験の答案は、自分の知識より与件文に書かれた情報が根拠になります。「正しい答え」より「根拠のある答え」を書く——この方針に切り替えてから、答案の質が変わりました。
目次
2次試験の鉄則 — 与件文にないことは書かない
2次試験の最大のルールは「与件文に書かれた情報を根拠にして解答する」ことです。どんなに正確な知識を持っていても、与件文に根拠がなければ点数につながらない——これが1次試験との最大の違いです。
❌ 根拠のない答案
「理由は、モチベーション向上のため、OJT制度を導入し、従業員のスキルアップを図ることで、離職率を下げることができるからである。」
→ 与件文に「OJT」も「離職率」も書かれていない。一般論の羅列。
→ 与件文に「OJT」も「離職率」も書かれていない。一般論の羅列。
✅ 根拠のある答案
「理由は、与件文にあるベテラン技術者の高齢化と若手の定着率の低さという課題を解決するため、技術継承の仕組みを整え、若手の成長実感を高める必要があるからである。」
→ 与件文のキーワードを根拠に使っている。
→ 与件文のキーワードを根拠に使っている。
与件文の読み方 — 5つのステップ
01
設問を先に読む(2〜3分)
与件文を読む前に、まず設問全体を確認する。「何を聞かれているか」がわかると、与件文のどこが重要かが見えてくる。設問文のキーワードをメモしておく。
02
与件文を通読しながらマーキング(10〜12分)
強み・弱み・機会・脅威・課題・施策のヒントになる箇所に印をつけながら読む。「〜が課題である」「〜で困っている」「〜を強みとする」などの表現に注目。
03
設問ごとに使う与件文の箇所を対応づける(5分)
設問1にはどの段落が対応するか、設問2にはどの情報が使えるかを整理する。1つの段落が複数の設問に関係することもある。
04
答案の骨子をメモで組み立てる(3〜5分)
余白に「①〜、②〜、③〜」と箇条書きで骨子を先に作る。字数の配分(1点あたり何字か)を意識して要素数を決める。
05
答案を記述する(残り時間)
骨子をもとに文章化する。PREP構造(結論→理由→具体→まとめ)で書くと読みやすい答案になる。字数の8〜9割以上を埋めることを目標にする。
PREP構造で答案を組み立てる
2次試験の記述答案は「PREP構造」で書くと、論理が明快で採点者に伝わりやすくなります。
| 要素 | 内容 | 答案での書き方例 |
|---|---|---|
| P(Point)結論 | 最初に答えを述べる | 「〜することが課題である。」「〜を行うべきである。」 |
| R(Reason)理由 | なぜそうなのかを与件文の根拠で説明 | 「理由は、〜(与件文のキーワード)があるためである。」 |
| E(Example)具体例 | 具体的な施策・内容を示す | 「具体的には、〜を導入することで〜を実現する。」 |
| P(Point)まとめ | 再び結論で締める(字数が許す場合) | 「以上により、〜が期待できる。」 |



字数が80字前後の短い問いでは「P(結論)→R(理由)」の2段構成で十分なことが多いです。長い設問(150字以上)ではPREP全体を使うと答案が充実します。
与件文から拾うべきキーワードの種類
| カテゴリ | 与件文での表現例 | 解答での使い方 |
|---|---|---|
| 強み・資源 | 「〜に強みを持つ」「〜の技術力」「長年の実績」 | 施策の根拠・差別化の理由として使う |
| 弱み・課題 | 「〜が不足している」「〜で困っている」「〜が課題」 | 解決すべき問題として設問に対応させる |
| 機会・外部環境 | 「市場が拡大している」「ニーズが高まっている」 | 新たな取り組みの方向性として使う |
| 脅威・リスク | 「競合が参入している」「価格競争が激化」 | 対策の必要性の根拠として使う |
| 社長の意向 | 「社長は〜を重視している」「〜方針を掲げる」 | 解答の方向性(方針)の根拠として使う |
やってしまいがちなNG答案パターン
NG① 与件文無視の「一般論」答案
「モチベーションを高め、離職率を下げるべき」など、どんな企業にも当てはまる一般論だけで答案を構成してしまうパターン。与件文の個別事情を無視した答案は点数が伸びない。
NG② 設問の方向性を外す
「理由を述べよ」と聞かれているのに「施策を答えてしまう」ケース。設問文の動詞(述べよ・提案せよ・分析せよ)と解答の方向性(原因・施策・効果)を毎回確認することが重要。
NG③ 字数が極端に少ない
字数の半分以下しか書けていない答案は、要素不足で得点が伸びない。指定字数の8割以上を目標にする。「書くことがない」と感じたら、与件文の別の段落に使えるヒントが残っている可能性が高い。
まとめ
- 2次試験の鉄則:与件文に書かれた情報を根拠にして解答する
- 読む手順:設問確認→与件文通読・マーキング→設問と対応づけ→骨子作成→記述
- PREP構造(結論→理由→具体→まとめ)で論理的な答案を組み立てる
- 拾うべきキーワード:強み・弱み・課題・外部環境・社長の意向
- NG:一般論のみ・設問の方向性を外す・字数が少なすぎる
- 字数は指定の8割以上を目標。「書くことがない」ときは与件文を再確認
この記事の学習に役立つツール
学習スケジューラーで答案練習の時間を確保 / モチベーション記録ノートで継続を支援









