U生産計画を立てても、計画通りに進まないのが製造現場の現実です。機械の故障・欠勤・不良品の多発——日々の「ズレ」を把握して修正する仕組みが生産統制です。「計画を立てること」と「計画通りに動かし続けること」は別の技術だと、工場管理の奥深さを感じています。
この記事でわかること
- 生産統制の3つの機能(進捗・余力・現品管理)
- 進捗管理——計画と実績のズレを把握・是正する
- 余力管理——設備・作業者の負荷と能力を管理する
- 現品管理——仕掛品・材料・製品の所在を把握する
- 生産統制ツール(ガントチャート・生産統制板)の活用
目次
生産統制の全体像——計画を実績に近づける活動
生産統制とは
生産統制とは、生産計画に対して実際の生産がどの程度進んでいるかを把握し、差異があれば修正措置を講じる一連の管理活動のこと。生産統制の3つの機能:
① 進捗管理(スケジュール管理):計画vs実績の比較・遅延の把握と挽回
② 余力管理(負荷管理):設備・作業者の能力と現在の負荷のバランスを管理
③ 現品管理(現物管理):材料・仕掛品・製品の所在・数量を常に把握
進捗管理——遅れを早期発見して挽回する
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 進捗確認の周期 | 日次・週次・工程完了時など定期的に計画と実績を照合 |
| ガントチャート | 横軸に時間・縦軸に工程/作業者を配置。計画線と実績線の差が一目でわかる |
| 進捗遅れの原因分析 | 機械故障・欠勤・材料不足・品質不良など原因ごとに対策を立案 |
| 挽回措置 | 残業・休日出勤・工程振り替え・外注活用で遅れを取り戻す |
| 山崩し(負荷均一化) | 特定工程への負荷集中を避けるため、着手時期や工順を調整して負荷を平準化 |
余力管理——設備と人の負荷と能力を揃える
余力管理の考え方
余力 = 能力 − 負荷能力:設備・人が一定期間内に処理できる最大作業量(稼働時間×効率)
負荷:一定期間内に処理しなければならない作業量(計画・受注から計算)
→ 余力がマイナス(負荷超過)の場合:増員・残業・外注・工程振り替えで対応
→ 余力がプラス(余剰能力)の場合:別製品の先行生産・設備保全・人材育成に活用
現品管理——仕掛品の所在・数量を見える化する
現品管理の重要性と手法
- 目的:材料・仕掛品・製品がどこにあるかを常に把握し、紛失・混在・優先順位の誤りを防ぐ
- かんばん方式:現品管理の代表的ツール。現品票(かんばん)が部品・仕掛品に付随して所在を示す
- ロット管理:同一条件で製造したまとまり(ロット)に番号をつけて追跡。不良発生時のトレーサビリティ確保
- バーコード・RFID:現品の所在を自動認識。棚卸しの効率化・リアルタイム在庫把握
- 5S活動との連動:定位置管理(決まった場所に物を置く)が現品管理の基盤
Uのメモ
学習メモ
- 生産統制の3機能:進捗管理(計画vs実績)・余力管理(能力−負荷)・現品管理(所在把握)
- ガントチャート:横軸=時間、縦軸=工程/人。計画と実績の差を可視化
- 余力=能力−負荷。負荷超過→外注・残業。余力→先行生産・保全
- 山崩し:負荷集中を分散させる日程調整
- 現品管理:かんばん・ロット番号・バーコード/RFIDで所在を常時把握









