U「システム監査って、普通の監査と何が違うの?」という疑問から学び始めました。財務監査が「お金の流れが正しいか」を確認するのと同様に、システム監査は「情報システムが正しく・安全に・効率的に動いているか」を第三者が確認する仕組みなんですよね。経営者が知っておくべき管理の枠組みだと気づきました。
この記事でわかること
- システム監査の目的・手順・監査人の独立性
- IT統制(全般統制・業務処理統制)の違い
- ISMS・ISO/IEC 27001の概要
- 情報システム戦略・システム化計画の策定プロセス
- SLA(サービスレベルアグリーメント)とITIL
目次
システム監査とは——独立した第三者による検証
システム監査とは、情報システムのリスクに対するコントロール(管理策)が適切に整備・運用されているかを、独立した第三者(システム監査人)が客観的に点検・評価する活動です。
システム監査の目的(試験頻出)
① 信頼性:システムが正確にデータを処理・保管しているか② 安全性:不正アクセス・災害からシステムを守れているか
③ 効率性:資源(ハード・ソフト・人材)が無駄なく活用されているか
監査人の独立性が最重要原則。被監査部門から独立していなければ客観性が保てない。
| 監査の種類 | 内容 |
|---|---|
| 予備調査 | 監査対象の概要把握。関連文書・規程の収集と分析 |
| 本調査 | インタビュー・観察・書類調査・実地確認。コントロールの実態を検証 |
| 監査報告 | 発見事項・問題点・改善勧告を経営者・監査依頼者に報告 |
| フォローアップ | 勧告事項の改善状況を確認 |
IT統制——内部統制とシステムの関係
財務報告に係る内部統制(J-SOX)では、IT統制が重要な構成要素です。IT統制は2種類に分類されます。
| IT統制の種類 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| IT全般統制 | 個別業務に横断的に影響するITシステムの管理。すべての業務処理統制の基盤 | アクセス管理・変更管理・障害管理・データバックアップ |
| IT業務処理統制 | 特定の業務プロセス内でのシステムによる自動チェック | 入力値の範囲チェック・重複入力防止・承認ワークフロー |
内部統制の6つの基本的要素(J-SOX)
- ①統制環境 ②リスクの評価と対応 ③統制活動 ④情報と伝達 ⑤モニタリング ⑥ITへの対応
- 「ITへの対応」がIT統制に相当。他の5要素すべてに関わる横断的要素として位置づけられる
ISMS・ISO/IEC 27001——情報セキュリティ管理の国際規格
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)
情報の機密性・完全性・可用性を維持・改善するための管理体系。PDCAサイクルで継続的に改善する。ISO/IEC 27001:ISMSの国際規格。認証取得により取引先・顧客へのセキュリティ対策の証明に使われる。
情報セキュリティの3要素(CIA):
・機密性(Confidentiality):権限のない者がアクセスできないこと
・完全性(Integrity):データが改ざん・破壊されていないこと
・可用性(Availability):必要なときにシステムやデータを使えること
情報システム戦略とシステム化計画
| フェーズ | 内容 |
|---|---|
| 情報システム戦略の策定 | 経営戦略とIT戦略を整合させる。全社的なIT投資の方向性・優先順位を決定 |
| 業務要件の定義 | 現状の業務分析(As-Is)と将来像(To-Be)の整理。改善すべき課題を明確化 |
| システム化計画の策定 | 開発・導入スケジュール・予算・体制・リスクを計画。RFI・RFP(提案依頼書)の作成 |
| システム選定・調達 | ベンダー評価・契約。スクラッチ開発 vs パッケージ導入の選択 |
SLAとITIL
- SLA(Service Level Agreement):ITサービスの品質水準(稼働率・応答時間・障害対応時間)をサービス提供者とユーザーが合意した契約
- ITIL(IT Infrastructure Library):ITサービスマネジメントのベストプラクティス集。英国政府が整備。サービスデスク・インシデント管理・変更管理などのプロセスを定義
- 稼働率:MTBF ÷(MTBF + MTTR)。MTBF=平均故障間隔、MTTR=平均修復時間
Uのメモ
学習メモ
- システム監査の目的:信頼性・安全性・効率性。監査人の独立性が前提
- IT統制:全般統制(横断的管理)+ 業務処理統制(プロセス内の自動チェック)
- ISMS・ISO/IEC 27001:情報セキュリティのPDCA管理体系
- 情報セキュリティCIA:機密性・完全性・可用性
- SLA:品質水準の合意契約 / ITIL:ITサービス管理のベストプラクティス
- 稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)









