財務・会計の計算問題です。
ある会社の当期の資料は、次のとおりである。
売上高 12,000万円
変動費 7,200万円
固定費 3,600万円
この会社の損益分岐点売上高として、最も適切なものはどれですか。
ア 7,200万円
イ 8,000万円
ウ 9,000万円
エ 10,000万円
まずは、ア・イ・ウ・エのどれかで答えてください。
正解です。
答えは、ウ 9,000万円です。
この問題は、損益分岐点売上高を求める問題です。
損益分岐点売上高とは、利益がちょうど0円になる売上高のことです。
売上高から変動費を引くと、限界利益が出ます。
12,000万円 − 7,200万円 = 4,800万円
つまり、この会社は12,000万円売り上げると、4,800万円の限界利益が出ます。
次に、限界利益率を出します。
4,800万円 ÷ 12,000万円 = 0.4
限界利益率は40%です。
損益分岐点売上高は、次の式で求めます。
固定費 ÷ 限界利益率
この会社の固定費は3,600万円なので、
3,600万円 ÷ 0.4 = 9,000万円
したがって、損益分岐点売上高は9,000万円です。
売上高が9,000万円のとき、限界利益はその40%なので3,600万円になります。
9,000万円 × 40% = 3,600万円
この3,600万円が固定費とぴったり同じになるため、利益は0円です。
売上高9,000万円
変動費5,400万円
限界利益3,600万円
固定費3,600万円
利益0円
このように、損益分岐点は「限界利益で固定費をちょうど回収できる売上高」と考えるとわかりやすくなります。

損益分岐点とは、売上と費用がちょうど同じになり、利益が0円になる地点のことです。
もう少しやさしく言うと、会社やお店が赤字から黒字に変わる境目の売上高です。
たとえば、カフェを開いたとします。
家賃、人件費、光熱費など、売れても売れなくてもかかるお金があります。これを固定費といいます。
一方で、コーヒー豆、カップ、材料費のように、売れた分だけ増えるお金があります。これを変動費といいます。
商品を売ると、売上から変動費を引いた分が残ります。この残ったお金を限界利益といいます。
この限界利益が、固定費と同じ金額になったところが損益分岐点です。
つまり、
売上 − 変動費 − 固定費 = 0
になる地点です。
今回の問題では、
売上高 12,000万円
変動費 7,200万円
固定費 3,600万円
でした。
売上高12,000万円のとき、変動費を引くと、
12,000万円 − 7,200万円 = 4,800万円
この4,800万円が限界利益です。
売上高に対して限界利益は40%なので、売上のうち40%が固定費を回収するために使える、ということになります。
固定費は3,600万円です。
売上の40%で3,600万円を回収するには、
3,600万円 ÷ 0.4 = 9,000万円
となります。
だから、この会社は売上高が9,000万円になると、固定費をちょうど回収できます。
売上高9,000万円
変動費5,400万円
限界利益3,600万円
固定費3,600万円
利益0円
この状態が損益分岐点です。
損益分岐点より売上が低ければ赤字、損益分岐点より売上が高ければ黒字になります。
試験では、損益分岐点を「利益が出る点」と覚えるより、「固定費を限界利益でちょうど回収し終わる点」と考えると、公式の意味がつかみやすくなります。


