中小企業診断士試験の全体像|7科目・合格基準・スケジュール・得点源論点を図解で整理

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勉強を始めたばかりのころ、「1次試験って7科目もあるの?」と知ったときに、正直かなり頭が白くなりました。

でも全体構造を先に把握してから個別科目に入ると、「今自分はどこにいるのか」が見えて、勉強のペースが安定してきます。まずは地図を手に入れること、です。

目次

試験の全体像:まず数字で把握する

勉強の地図を持たずに走り出すと、どこで力尽きるかわかりません。まず試験の「箱の大きさ」を正確に知ることが出発点です。

2
段階の試験
1次試験(マーク式)+2次試験(記述式+口述)
7
1次試験 科目数
7科目を1〜2年かけて突破。科目合格制度あり(有効期間3年)
60
点 合格基準(各科目)
総合420点以上かつ各科目40点以上。1科目でも40点未満は不合格
4〜8
% 最終合格率
1次合格率は20〜40%。2次合格率は18〜20%。難関だが攻略可能

1次試験 7科目の全体マップ

7科目それぞれの性格を知っておくと、学習計画が立てやすくなります。「理解で伸びる科目」と「暗記で固める科目」の区別が特に重要です。

科目1
経済学・経済政策
科目2
財務・会計
科目3
企業経営理論
科目4
運営管理
科目5
経営法務
科目6
経営情報システム
科目7
中小企業経営・政策

合格基準を視覚で理解する

1次試験 合格基準
総合点
7科目合計
420点以上 / 700点
60点平均が目安
足切り基準
各科目
各科目40点以上必須
1科目でも40点未満→不合格
科目合格
制度あり
60点以上の科目は翌々年まで免除申請可
有効期間:3年間
▍ POINT 「60点平均を取れば合格」ではなく、1科目でも40点未満があると総合点が足りていても不合格になります。得意科目で稼ぎながら、苦手科目を40点以上に安定させる戦略が基本です。

2026年度 試験スケジュール

申込受付
4/23〜5/27受験申込書の提出期間。郵送のみ(当日消印有効)
1次試験
8/1(土)・8/2(日)マーク式・7科目。2日間に分けて実施
1次合格発表
9月中旬(予定)合格者は2次試験の受験資格を得る
2次試験
10/25(日)記述式・4事例。2026年から口述試験廃止
最終合格
12月〜1月(予定)合格後は実務要件(15日)を満たして登録申請へ

得点源になりやすい基礎①|ポーターの3基本戦略

企業経営理論の中で最も出題頻度が高い論点のひとつが「ポーターの競争戦略」です。3つの戦略の名前だけでなく、「どんな状況でどれを選ぶのか」という因果関係で理解することが重要です。

コストリーダーシップ戦略
業界全体を対象に、競合他社より低いコストで製品・サービスを提供する戦略。規模の経済・学習効果・技術革新でコスト優位を構築する。
▍ 選ぶ状況市場が成熟し価格競争が激しい。標準化された製品で大量生産が可能。価格に敏感な顧客が多い。
差別化戦略
業界全体を対象に、競合が容易に真似できない独自の価値(品質・ブランド・機能・デザイン等)を提供する戦略。価格よりも価値で選ばれる。
▍ 選ぶ状況顧客が品質・ブランド・体験に価値を感じる。独自技術・ノウハウがある。価格競争を避けたい。
集中戦略
特定の市場セグメント(地域・顧客層・製品カテゴリ)に経営資源を集中させる戦略。そのセグメント内でコスト集中または差別化集中を選択する。
▍ 選ぶ状況経営資源が限られる中小企業。ニッチ市場に強い専門性がある。大手が手を出しにくいセグメント。
▍ 試験 POINT 3戦略は「同時に採用できない」ことが重要。コストと差別化を中途半端に追うと「スタック・イン・ザ・ミドル(中間に挟まれた状態)」になり競争優位を失う。事例問題でも「なぜこの戦略か」の理由説明がセット。

得点源になりやすい基礎②|P/Lの5段階構造

財務・会計の最初の壁が「損益計算書(P/L)」です。5段階の利益構造を「流れ」として理解しておくと、後続の財務問題がすべて楽になります。

損益計算書(P/L)の5段階構造
売上高 − 売上原価 売上総利益(粗利) − 販売費及び一般管理費 営業利益 ± 営業外損益 経常利益 ± 特別損益・法人税等 当期純利益
売上総利益(粗利)= 売上高 − 売上原価
「商品を売る本業そのもの」の稼ぎ
営業利益= 売上総利益 − 販管費
「本業全体の経営効率」を示す最重要指標
経常利益= 営業利益 ± 営業外損益
「財務活動を含めた実力」。金利負担が影響
当期純利益= 経常利益 ± 特別損益 − 税金
「最終的に株主に帰属する利益」
試験頻出:「どの利益がどの段階か」と「どこが悪化すると何が下がるか」の因果関係を押さえる。

今日のまとめ:全体像チェックリスト

この記事で掴んだこと — 確認リスト
試験は1次(7科目)+2次(4事例)の2段階構造で、合格率は最終4〜8%
1次合格基準は「総合420点以上かつ各科目40点以上」の2条件同時クリア
ポーターの3基本戦略は「どんな状況で選ぶか」の因果関係で理解する(名称暗記だけではNG)
P/Lの5段階(売上高→粗利→営業利益→経常利益→当期純利益)を「上から積み上がる流れ」で理解した
2026年は口述試験廃止という制度変更があることを把握した
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全体像が見えると、「今自分は7合目のどこにいる」という感覚が持てるようになります。

最初はざっくりでいい。

詳細は各科目を学ぶ中で肉付けしていけばいい。
まず地図を持つことが、この試験を生き残る第一歩だと思っています。

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この記事を書いた人

中小企業診断士試験勉強中のアラフィフシングルマザーです。
大学卒業後から現在まで、数々の失敗をしながらずっと自営業として試行錯誤を重ねてきました。
もっときちんと経営やビジネスの知識を身につけて、将来は他の事業者の方のお役にも立てたらいいな、と思うようになり、中小企業診断士の試験に挑戦中です。

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