U事例IIIは4事例の中で最も「パターン化」しやすい、と聞いてどう思いますか?実は毎年ほぼ同じ構造で出題されているからです。出題テーマも設問の型も、10年分を並べるとほぼ固定されています。これを知っているだけで、試験当日の安心感がまったく違ってきます。
目次
事例IIIの出題構造
事例IIIは毎年、製造業を舞台にした事例です。設問数・配点・記述量まで、驚くほど一定のパターンで出題されています。まずこの「型」を数字で押さえておきましょう。
4〜5
問
毎年の設問数
例年4問構成が多い
例年4問構成が多い
100
点
配点合計(4事例共通)
1設問あたり20〜25点
1設問あたり20〜25点
80
字前後
1設問あたりの解答字数
最大100〜120字も
最大100〜120字も
100%
製造業が舞台
中小メーカーが毎年登場
中小メーカーが毎年登場
事例IIIの舞台は「中小の製造業」で固定されています。金属加工・食品・家具・電子部品など業種はさまざまですが、問われる視点は「QCD(品質・コスト・納期)の改善」と「IT活用」にほぼ収束します。設問の型を先に知っておくことで、与件文の読み方が変わります。
頻出テーマの出題頻度
過去10年(令和元〜令和5年度まで含む直近試験)の出題を集計すると、テーマの偏りが明確です。「生産管理の基本」と「IT活用」は毎年必ずといっていいほど問われています。
上位3テーマ(生産管理・IT活用・品質管理)は出題率が非常に高く、ここを外すと得点が大きく落ちます。逆に言えば、この3テーマをしっかり準備しておくだけで、事例IIIの得点基盤が完成します。
設問タイプ別の傾向
事例IIIの設問は、「何が問われているか」で4つのタイプに分類できます。タイプを見抜けると、解答フレームがすぐに決まります。
| 設問タイプ | 問われていること | 解答の型 | 頻度 |
|---|---|---|---|
| 問題点指摘型 | 与件文の問題・課題を列挙する | 「〜という問題がある。〜が不十分である。」 QCDの視点で複数列挙 |
高 |
| 改善策提案型 | 問題に対する具体的対策を述べる | 「〜を導入し、〜することで〜を改善する。」 問題→原因→改善策の流れ |
高 |
| IT活用型 | ITシステム導入の目的・効果を述べる | 「〜システムを導入し、情報をリアルタイムで共有することで、〜が可能になる。」 | 高 |
| 今後の方向性型 | 中長期的な経営・生産戦略を述べる | 「〜を強みに、〜市場へ展開することで、〜を実現する。」 方向性+根拠 |
中 |
設問タイプを早期に見極めることが、時間内に解答を組み立てる鍵です。設問文の動詞に注目してください。「述べよ」「説明せよ」は問題点指摘型、「提案せよ」「答えよ」は改善策提案型、「どのように活用すべきか」はIT活用型、「方向性を述べよ」は今後の方向性型が多いです。



ここまでで「型」が見えてきましたか?事例IIIの面白いところは、この型を知った上で与件文を読むと、まるで答えが先に浮かんでくるような感覚になることです。次は、その型を実際に使うための「必勝3セット」を整理していきます。
事例IIIで毎年使える「必勝3セット」
10年分の模範解答を分析すると、3つのフレームワークがほぼ毎年登場します。これを「必勝3セット」として体得しておくと、本番で迷いがなくなります。
セット1:QCDの3視点
「品質(Quality)・コスト(Cost)・納期(Delivery)」の3軸で問題と解答を整理するフレームです。与件文に問題が書かれていたとき、どのQCDに該当するかを即座に判断することで、解答の抜け漏れを防げます。
- Q(品質)不良率・クレーム・検査不備・作業標準なしなどが与件に出たら品質問題
- C(コスト)在庫過多・段取り時間・外注費増加などが出たらコスト問題
- D(納期)リードタイム長期化・欠品・工程待ち時間などが出たら納期問題
セット2:問題→原因→改善の3層構造
解答を「問題の現象(問題点)→その根本原因→具体的改善策」の3層で構成するフレームです。採点者が最も評価するのは、問題と原因が一致していて、改善策が原因を直接解消するものになっているかどうかです。
- 問題「〜が発生している」「〜が不十分である」など与件文のキーワードを使う
- 原因「〜がないため」「〜できていないため」と因果関係を明確に示す
- 改善「〜を導入する」「〜を整備する」と具体的な手段を書く
セット3:IT活用の3要素
IT活用に関する設問では、「何を・どこと・どう共有するか」の3要素を必ず盛り込みます。ITシステムの名称だけでなく、情報の流れと効果まで書くことが高得点のポイントです。
- 何を受注情報・在庫情報・生産進捗・品質データなど「情報の種類」を具体的に
- どこと営業部門・製造現場・外注先・仕入先など「情報の連携先」を明記
- どうリアルタイム共有・一元管理・見える化など「ITの効果」を端的に表現
まとめ
事例IIIは「型を知れば得点できる」事例です。出題テーマも設問タイプも毎年ほぼ固定されているため、準備の投資対効果が非常に高い科目です。最後に今日の内容をチェックリストで確認しましょう。
- 事例IIIは毎年「中小製造業」が舞台で、設問数・配点・字数の構造がほぼ固定されている
- 頻出テーマは「生産管理・IT活用・品質管理」の3つ。この3テーマを優先的に準備する
- 設問タイプ(問題点指摘・改善策・IT活用・方向性)を設問文の動詞から素早く見極める
- QCDの3視点で与件文の問題を分類し、解答の抜け漏れを防ぐ
- 解答は「問題→原因→改善」の3層構造で組み立て、IT活用には「何を・どこと・どう」の3要素を盛り込む
Uのメモ
事例IIIを最初に解いたとき、「製造業のことなんてわからない」と思っていました。でも試験で問われているのは製造の専門知識ではなく、「QCDの問題をどう整理して改善策を提案するか」というフレームワークの使い方なんですよね。知識より型。この事例IIIの「型」が腑に落ちた日から、点数が安定し始めました。皆さんも型を体得することを目標に練習してみてください。
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