U過去問を解いていて気づいたことがあります。経営情報システムは「暗記する科目」ではなく、「仕組みを理解する科目」なのだそうです。SQLの構文を丸暗記しても解けない問題が、データの流れを頭で追えるようになった瞬間にすっと解けてしまいました。この科目、意外と面白いのかもしれないと感じています。
経営情報システムは、中小企業診断士1次試験の7科目のなかで「後回しにしがち」な科目のひとつです。でも、データベース・ネットワーク・セキュリティ・システム開発という4つのテーマは、どれも現代のビジネスに直結しています。全体の構造を先に把握しておくと、各テーマの知識がつながりやすくなります。このページでは4大テーマを一枚の地図として整理してみました。
| テーマ | 主な論点 | 出題傾向 |
|---|---|---|
| データベース | リレーショナルDB・SQL・正規化・トランザクション | 毎年必出。SQL構文は確実に得点したい |
| ネットワーク | OSI参照モデル・TCP/IP・LAN・セキュリティ | 暗号化・VPN・ファイアウォールが頻出 |
| システム開発 | 開発手法・テスト・プロジェクト管理・SLCP | アジャイル・ウォーターフォール比較が増加傾向 |
| 経営情報システム | ERP・SCM・CRM・BI・AI・IoT・DX | AI・DX関連が近年急増。ERP/CRM比較は定番 |
データベース(DB)の基礎
・主キー(Primary Key):各行を一意に識別する列
・外部キー(Foreign Key):他テーブルの主キーを参照し、テーブル間の関係を定義する
・複数のテーブルを結合(JOIN)することで、必要なデータを組み合わせて取り出せます
たとえばひとつのテーブルに顧客名と商品情報を混在させると、顧客の住所が変わったとき複数行を更新しなければならず、修正漏れが起きやすくなります。
SELECT 列名1, 列名2
FROM テーブル名
WHERE 条件式
ORDER BY 列名 ASC;
— 複数テーブルを結合する(INNER JOIN)
SELECT a.顧客名, b.商品名
FROM 受注テーブル a
INNER JOIN 商品テーブル b ON a.商品ID = b.商品ID;
— 集計(GROUP BY / HAVING)
SELECT 部門, COUNT(*) AS 人数
FROM 社員テーブル
GROUP BY 部門
HAVING COUNT(*) >= 5;



ACIDのAとDは直感的に理解しやすいのですが、IとCはわかりにくくて。「一貫性」は「整合性ルールを守り続ける」こと、「独立性」は「処理の途中を他から見えないようにする」こと、と整理してから頭に入るようになりました。
ネットワークとセキュリティ
| TCP/IP 4層 | 対応するOSI層 | 主なプロトコル |
|---|---|---|
| アプリケーション層 | 第5〜7層 | HTTP・HTTPS・SMTP・FTP・DNS |
| トランスポート層 | 第4層 | TCP(信頼性あり)・UDP(高速・簡易) |
| インターネット層 | 第3層 | IP・ICMP・ARP |
| ネットワークインタフェース層 | 第1〜2層 | Ethernet・Wi-Fi |
システム開発と運用
| 開発手法 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ウォーターフォール | 要件定義→設計→実装→テストを順番に進める。各工程の完了後に次へ進む。 | 要件が明確で変更が少ない大規模開発 |
| アジャイル(スクラム等) | 短いスプリント(1〜4週)を繰り返して反復開発。要件変更に柔軟に対応できる。 | 要件変更が多いWebサービス・スタートアップ |
| プロトタイプ | 早期に試作品を作って要件確認を繰り返す。 | 要件が曖昧で利用者が完成形をイメージしにくい場合 |
| スパイラル | リスク分析を繰り返しながら段階的に開発。 | リスクが高い大型システムや長期プロジェクト |
各モジュール
モジュール間
システム全体
発注者確認



テストの種類は「小さい単位から大きい単位へ」という順番を覚えると整理しやすいです。単体→結合→システム→受入、という流れは建築物の検査と似ていると感じています。部材の検査から始めて、最終的にお施主様に引き渡す前に全体確認をする、という順序ですね。
経営とITの融合
| システム | 主な対象 | 診断士試験での視点 |
|---|---|---|
| ERP | 社内全業務 | 全社一体管理・リアルタイム経営情報 |
| CRM | 顧客・営業 | 顧客満足度向上・ロイヤルティ強化 |
| SCM | サプライヤー〜顧客 | リードタイム短縮・在庫最適化 |
| SFA | 営業部門 | 商談管理・予実管理・情報共有 |
| BI | 経営判断全般 | データ活用・可視化・意思決定支援 |



ERP・CRM・SCMは「誰のどんな問題を解くシステムか」という視点で覚えると混同しにくくなりました。ERPは「社内全体の情報統合」、CRMは「顧客との関係を深める」、SCMは「モノの流れ全体を最適化する」——それぞれの主役が違うのだと整理できると、選択肢の絞り込みが楽になります。
過去問で確認する
SELECT 顧客ID FROM 受注テーブル WHERE 金額 >= 10000
- 受注テーブルの全行数
- 金額が10,000円以上の受注件数(重複含む)
- 金額が10,000円以上の受注件数(重複含む)← 正解
- 金額が10,000円以上の顧客の種類数
SELECT DISTINCT 顧客ID または COUNT(DISTINCT 顧客ID) が必要です。
- 暗号化と復号に同じ鍵を使うため鍵管理が容易である
- 公開鍵で暗号化したデータは対応する秘密鍵でのみ復号できる ← 正解
- 共通鍵暗号と比べて処理速度が速い
- デジタル署名では公開鍵で署名し秘密鍵で検証する
- 各工程を順番に進め、前工程が完了してから次工程に移る
- 大規模な要件定義を最初にまとめて行う
- 短い開発サイクル(スプリント)を繰り返しながら機能を追加していく ← 正解
- 要件変更は原則として受け付けない
特に、データベースとセキュリティは毎年のように出題されるので、この2テーマに絞って確実にするだけでも得点が安定する印象があります。AI・DXは新しいテーマですが、問われている内容は意外と概念理解が中心なので、用語の定義と役割をセットで覚えておくと対応できそうです。
「仕組みがわかっている人が解ける問題」が多いのが、この科目の特徴なのかもしれないと感じています。









