U「1次試験に合格したのに、2次試験でつまずく」という話をよく耳にします。実は2次試験は、1次で問われた「知識を覚えているか」とは根本的に異なる試験です。問題に書かれた情報をどう使うかを問う試験——と理解してから、勉強の方向性がはっきりしてきました。
目次
2次試験の基本情報
4
事例
事例Ⅰ〜Ⅳ
各80分
各80分
400
点満点
各事例100点
合計240点以上で合格目安
合計240点以上で合格目安
18
%前後
2次試験合格率
(筆記試験)
(筆記試験)
60
点以上
各事例で40点未満は
足切りになる可能性
足切りになる可能性
1次試験と2次試験 — 求められるものの違い
1次試験(マークシート)
- 正解が1つ決まっている
- 知識の正確な記憶が問われる
- 7科目・択一式
- 「覚えているかどうか」の試験
- 採点が明確(◯✕)
2次試験(記述式)
- 模範解答が非公開
- 与件文の情報を根拠に記述する
- 4事例・記述式
- 「使えるかどうか」の試験
- 採点基準が非公表
4つの事例 — それぞれの出題領域
| 事例 | 出題領域 | 主な問われ方 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 事例Ⅰ | 組織・人事 | 組織構造・採用・評価・育成・リーダーシップ | 1次の企業経営理論(組織論)が基盤 |
| 事例Ⅱ | マーケティング・流通 | ターゲット設定・4P・顧客維持・新市場開拓 | 1次の企業経営理論(マーケティング)が基盤 |
| 事例Ⅲ | 生産・技術 | 生産計画・品質管理・工程改善・外注管理 | 1次の運営管理が基盤 |
| 事例Ⅳ | 財務・会計 | 経営分析・CVP・NPV・キャッシュフロー | 唯一の計算問題中心。1次の財務会計が基盤 |



2次試験は「1次で学んだ知識を、架空の中小企業の問題解決に使う」という構造です。事例企業の状況が書かれた与件文を読み、設問に対して根拠を示しながら答えます。知識の多さより、与件文の読解力と整理力が問われます。
2次試験の合格に向けた学習の優先順位
最優先:過去問演習
2次試験は過去問が最高の教材。模範解答が公開されていないため、自分の解答を複数の解答例・予備校の解説と照らして「合格答案の型」を身につける。
- 直近5〜7年分を繰り返す
- 時間を計って本番形式で解く
- 解き直しで思考プロセスを確認
重要:事例Ⅳの計算力
事例Ⅳは他の事例と異なり計算問題が中心。NPV・CVP・経営分析の3パターンを確実に解ける状態にすることで、得点の「底上げ」ができる。
- NPV(正味現在価値)計算
- CVP(損益分岐点)分析
- 財務諸表を使った経営比率分析
必須:答案作成の型を持つ
「与件文の根拠を使って、PREP構造(結論→理由→具体例→結論)で80〜120字以内にまとめる」という型を身につける。型があると時間内に書ける。
- 設問の制約(字数・方向性)を確認
- 与件文からキーワードを抽出
- 型に沿って組み立てる
注意:知識の詰め込みは最小限
2次試験は1次の知識があることを前提に設計されている。追加の暗記より「与件文の読解」と「答案の組み立て」の練習に時間をかける方が効率的。
- 新しいテキストを買い足さない
- 1次の知識は「使える状態」にあれば十分
- 解答プロセスの質を上げることを優先
科目別の得点戦略
| 事例 | 難易度(一般的な感想) | 得点の取り方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 事例Ⅰ(組織) | ★★★☆☆ 中程度 | 組織論の基本フレームを使った論述。与件文の組織課題を正確に捉える | 「組織変革」「モチベーション」など抽象的な答えにならないよう具体的に |
| 事例Ⅱ(マーケ) | ★★☆☆☆ 比較的書きやすい | ターゲット・4Pの軸で整理。具体的な施策を与件文から拾う | 施策を書くだけでなく「誰に・何を・どう」を意識する |
| 事例Ⅲ(生産) | ★★★★☆ やや難しい | 生産プロセスの問題点と改善策。QCDの視点で整理 | 製造業の現場感が問われるため、過去問で慣れることが重要 |
| 事例Ⅳ(財務) | ★★★★★ 最難関と言われる | 計算問題は型を覚えれば確実得点。記述は少ない | 計算ミスが致命的。検算の習慣をつける |



合格者に共通しているのは「事例Ⅳで足を引っ張らない」こと。全事例で満遍なく得点するより、事例Ⅳの計算問題だけは確実に取れる状態を作ることが、合格への現実的な近道だと感じています。
まとめ
- 2次試験は4事例・各80分・記述式。合計240点以上(各事例40点未満は足切り)
- 1次は「知識の記憶」、2次は「与件文の情報を使った問題解決」。求められる力が異なる
- 模範解答は非公開。複数の解答例を比較しながら「合格答案の型」を学ぶ
- 優先順位:過去問演習 → 事例Ⅳの計算力 → 答案作成の型 → 新規テキストは最小限
- 事例Ⅰ〜Ⅲは与件文の読解力と論述。事例Ⅳは計算パターンの習得が最重要
この記事の学習に役立つツール
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