今回は「運営管理」の中でも、過去問で出やすく、ここでは比較的まだ深く扱っていない論点として、作業測定の標準時間を出題します。
問題
ある作業について、ストップウォッチ法により観測時間を測定したところ、平均観測時間は12分であった。
この作業者のレイティング係数は110%であり、余裕率は内掛けで20%である。
このとき、標準時間として最も適切なものはどれか。
ア 13.2分
イ 14.4分
ウ 15.84分
エ 16.5分
まずは、ア・イ・ウ・エのどれかを選んでください。
U全くわかりません…
大丈夫です。これは最初はかなりわかりにくい論点です。
この問題は、作業時間をそのまま答えるのではなく、次の順番で考えます。
観測時間
↓
正味時間
↓
標準時間
という流れです。
今回の数字は、
観測時間 12分
レイティング係数 110%
余裕率 内掛け20%
です。
まず、観測時間12分は、実際にストップウォッチで測った時間です。
ただし、その作業者が標準的なスピードより速かったり遅かったりする可能性があります。そこで、レイティング係数を使って、標準的な作業者ならどれくらいかかるかに直します。
今回はレイティング係数が110%です。
これは、標準より少し速い作業者だったという意味です。
正味時間は、
12分 × 110% = 13.2分
となります。
ここで終わると、選択肢アを選びたくなります。
でも、これはまだ標準時間ではありません。
作業者はずっと休まず作業できるわけではありません。トイレ、疲労、準備、ちょっとした確認などの時間も必要です。これを余裕時間といいます。
標準時間は、正味時間に余裕時間を加えたものです。
ここで大事なのが、余裕率の「内掛け」です。
内掛け20%というのは、
標準時間全体のうち20%が余裕時間
という意味です。
つまり、正味作業に使う時間は、標準時間全体の80%です。
そのため、
正味時間 = 標準時間 × 80%
となります。
今回、正味時間は13.2分なので、
13.2 = 標準時間 × 0.8
標準時間 = 13.2 ÷ 0.8
標準時間 = 16.5分
したがって、正解は
エ 16.5分
です。
一番引っかかりやすいのは、余裕率20%だからといって、
13.2 × 1.2 = 15.84分
としてしまうことです。
これは「外掛け」の考え方です。
今回の問題文には「内掛け」とあるので、割り算を使います。
覚え方としては、
外掛けなら、正味時間に外から足すので「× 1.2」
内掛けなら、標準時間の内側に余裕が含まれるので「÷ 0.8」
です。
この問題では、
観測時間12分
↓ レイティング110%をかける
正味時間13.2分
↓ 内掛け余裕率20%なので0.8で割る
標準時間16.5分
となります。











