U「物流コストは売上の何%か?」と聞かれると、意外に多いと感じる方が多いようです。製造業では売上の5〜10%、流通業ではそれ以上になることも。「トラックで運ぶだけ」と思っていた物流が、実は保管・荷役・包装・流通加工まで含む複合機能であることを知ってから、SCMの中での物流の位置づけが見えてきました。
この記事でわかること
- 物流の5大機能(輸送・保管・荷役・包装・流通加工)
- 物流コストの構造と削減手法
- 3PL(サードパーティーロジスティクス)の意味と活用
- モーダルシフトの目的と対象
- 共同物流・クロスドッキング・ミルクラン
目次
物流の5大機能——「輸送だけ」ではない
| 機能 | 内容・例 |
|---|---|
| 輸送(Transportation) | 拠点間での物品の移動。トラック・鉄道・船舶・航空機 |
| 保管(Warehousing) | 倉庫・DC(配送センター)での在庫の保管・管理 |
| 荷役(Cargo Handling) | 積み降ろし・ピッキング・仕分け・パレット積み付け。物流コストの大きな部分を占める |
| 包装(Packaging) | 輸送・保管中の破損防止のための工業包装。商品の販促機能を持つ商業包装と区別 |
| 流通加工(Value-added Service) | 倉庫内での値付け・ラベル貼り・セット組み・軽加工。製造と小売の中間で付加価値を加える |
情報機能の追加(6番目の機能)
- 近年は上記5機能に「情報処理」を加えた6機能で捉える考え方も普及
- 在庫情報・配送状況のリアルタイム管理がSCM最適化の鍵
3PL——物流を外部専門業者に委託する
3PL(サードパーティーロジスティクス)とは
荷主(製造業・小売業)が物流機能を外部の専門物流業者に包括的に委託する形態。1PL:自社物流(自社トラック・自社倉庫)
2PL:運送業者・倉庫業者への個別委託
3PL:複数の物流機能を一括して専門業者に委託。物流コスト削減・品質向上・コア事業への集中が目的
3PLのメリット:物流設備への投資不要・専門ノウハウ活用・繁閑に応じた柔軟対応
3PLのデメリット:物流ノウハウが社内に蓄積されない・サービス品質のコントロールが難しい
モーダルシフト・共同物流・クロスドッキング
| 手法 | 内容・目的 |
|---|---|
| モーダルシフト | トラック輸送から鉄道・船舶へ輸送手段を転換。CO₂削減・ドライバー不足対策・長距離大量輸送のコスト削減 |
| 共同物流 | 複数の荷主や物流業者が物流機能(車両・倉庫)を共同利用。積載率向上・コスト削減・CO₂削減 |
| クロスドッキング | 倉庫での保管をせず、入荷した商品をその場で仕分けして直接出荷。在庫ゼロ・リードタイム短縮 |
| ミルクラン(巡回集荷) | 複数のサプライヤーを1台のトラックが巡回して集荷。複数便のトラック便数を削減し、配送頻度を維持 |
| TCO(Total Cost of Ownership) | 物流コストを調達コスト・在庫コスト・輸送コスト等の合計で評価。単品コスト最小化でなく全体最適を目指す |
Uのメモ
学習メモ
- 物流5機能:輸送・保管・荷役・包装・流通加工(+情報で6機能)
- 3PL:物流を専門業者に包括委託。投資不要・ノウハウ蓄積困難
- モーダルシフト:トラック→鉄道・船舶。CO₂削減・ドライバー不足対策
- クロスドッキング:保管なし・入荷即仕分け出荷。リードタイム最短
- ミルクラン:1台で複数サプライヤーを巡回集荷。便数削減









