U「黄金株ってどんな株?」「ストックオプションって何が得なの?」と思いながら過去問を解いた記憶があります。会社の資金調達と経営支配の仕組みは、M&Aや事業承継の場面でも必ず出てきます。種類株式・新株予約権・自己株式の3つを軸に整理してみました。
この記事でわかること
- 種類株式9種類の内容と用途(黄金株・優先株・拒否権付株式等)
- 新株予約権の仕組みとストックオプション・MBO・敵対的買収防衛策
- 自己株式(金庫株)の取得目的と制限
- 新株発行の3方式(公募・第三者割当・株主割当)と有利発行の要件
- 社債との資金調達比較
目次
種類株式——9種類の特殊な株式
| 種類株式 | 内容 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 剰余金の配当優先株 | 普通株に先立ち優先的に配当を受ける権利 | VC・優先投資家向け資金調達 |
| 残余財産優先分配株 | 会社解散時に普通株より先に残余財産を受け取る | VC・スタートアップの優先株 |
| 議決権制限株式(無議決権株) | 株主総会での議決権がない(または制限されている)株式 | 配当はほしいが経営に関与しない投資家向け |
| 譲渡制限株式 | 譲渡に取締役会等の承認が必要な株式 | 閉鎖会社での株主変動防止 |
| 取得請求権付株式 | 株主が会社に対して取得(買取)を請求できる株式 | VC等の出口戦略 |
| 取得条項付株式 | 一定の事由が発生した場合に会社が強制的に取得できる株式 | 退職した役員・従業員からの株式回収 |
| 全部取得条項付株式 | 株主総会の特別決議で全株を強制取得できる種類株式 | 少数株主のスクイーズアウト |
| 拒否権付株式(黄金株) | 一定の株主総会決議に拒否権(同意権)を持つ株式。1株でも拒否権行使可能 | 創業者・支配株主の経営権維持・M&A防衛 |
| 役員選任権付株式 | 取締役・監査役の選任に関して他と異なる扱いをする株式 | 特定株主による役員選任権の確保 |
新株予約権——柔軟な資金調達と経営コントロールの手段
新株予約権とは
一定の行使価格で会社の株式を取得できる権利(オプション)。権利行使時に株式が発行される。主な活用場面:
① ストックオプション:役員・従業員に無償付与し、業績向上のインセンティブとして活用
② 敵対的買収防衛策(ポイズンピル):大量買収者が現れた際に既存株主に新株予約権を割り当て、買収者の持株比率を希薄化
③ 転換社債型新株予約権付社債(CB):社債に新株予約権を付けた資金調達手段。金利が低くなる代わりに株式転換の可能性あり
新株発行と自己株式
| 概念 | 内容 | 手続き要件 |
|---|---|---|
| 公募(一般募集) | 不特定多数の一般投資家から広く資金を募る新株発行 | 有利発行の場合は株主総会特別決議が必要 |
| 第三者割当 | 特定の第三者(取引先・VC等)に新株を割り当てる | 有利発行の場合は株主総会特別決議が必要 |
| 株主割当 | 既存株主に持株比率に応じて新株引受権を付与 | 株主平等の原則に沿うため決議要件は比較的緩い |
| 自己株式(金庫株) | 会社が自社の発行済み株式を取得・保有すること | 株主総会の普通決議で取得の枠を設定。EPS向上・M&A対価・従業員持株等に活用 |
Uのメモ
学習メモ
- 種類株式9種類:剰余金優先・残余財産優先・議決権制限・譲渡制限・取得請求権・取得条項・全部取得条項・拒否権(黄金株)・役員選任権
- 黄金株(拒否権付株式):1株でも拒否権行使可→創業者の経営権維持・M&A防衛に使う
- 新株予約権:ストックオプション(インセンティブ)・ポイズンピル(買収防衛)・CB(資金調達)
- 有利発行(時価より著しく低い価格の新株発行):株主総会特別決議が必要
- 自己株式:取得→金庫株として保有→消却または再発行・M&A対価として活用









