Uこのブログに図解やマインドマップが多いのには、理由があります。
最初はただ「見た目がわかりやすそう」くらいの感覚でしたが、続けていくうちに、頭の整理が本当に変わってきたんです。
今日はその話をしてみます。
「書いて描く」と、記憶が変わる理由
教科書を読んでいると、読んでいるあいだはわかった気がするのに、翌日には半分も残っていない——そんな経験はないでしょうか。わたしも最初はそうでした。
「読む」という行為は、情報を受け取るだけで終わります。脳は「見た」と記録しますが、「考えた」とは記録しません。記憶として定着するには、情報を自分なりに処理するという一手間が必要なのだそうです。
図解やマインドマップは、この「処理する」を自然に促してくれる学習法です。なぜそうなるのか、学習科学の視点から整理してみました。
「図解」と「マインドマップ」、どう使い分けるか
似て非なる二つの手法です。どちらが優れているということはなく、学習の場面によって使い分けると効果が高まります。
日常でも「図解思考」はすでに使っている
実は、図解やマインドマップの発想自体は、わたしたちが日常的にやっていることと同じです。
たとえば、引っ越し先の部屋を内見したとき、頭の中でどんな作業をしていたか思い返してみてください。「このエリアにソファ、窓の前にテーブル、ここにベッドを置いたら…」と、間取りを空間的に配置しながら検討していたはずです。文章で「ソファの東側にテーブルがあり、その北方向にベッドが…」と覚えようとは思いませんよね。
診断士試験の学習も、同じ発想で整理できます。「SWOT分析は外部要因と内部要因に分かれていて、正のものと負のものがあって…」と文章で覚えるより、4象限のマトリクスを頭に描いて配置するほうが、はるかに速く・確実に定着します。



わたしが特に実感したのは、2次試験の事例を読む練習のとき。
登場人物・強み・課題を図に整理していたら、「あ、この会社の問題はここにあるな」と構造が見えてきて、答案の方向性がブレにくくなりました。
診断士試験での具体的な活用法
1次試験 | フレームワークを図で覚える
1次試験は7科目・広範囲の暗記が求められますが、多くの論点はフレームワーク(枠組み)として整理できます。図解の出番です。
| 科目 | 図解が特に効く論点 | おすすめの図解タイプ |
|---|---|---|
| 経済学 | 需要供給曲線・IS-LM・AD-AS | グラフ図・シフト矢印付き |
| 財務・会計 | 財務3表の繋がり・CVP分析 | フロー図・損益計算グラフ |
| 企業経営理論 | SWOT・5フォース・PPM・VRIO | マトリクス・ポジショニングマップ |
| 運営管理 | 生産方式の分類・在庫管理モデル | ツリー図・タイムライン |
| 経営法務 | 会社法の機関構成・知財の種類 | 組織図・比較表 |
| 経営情報 | システム開発プロセス・ネットワーク | フロー図・階層図 |
| 中小企業政策 | 支援機関の体系・補助金の分類 | マインドマップ・ツリー図 |
2次試験 | 事例企業の構造をマッピングする
2次試験では、与件文に書かれた事例企業の情報を整理し、設問に答えます。読みながら図を描く習慣をつけておくと、問題の構造が見えやすくなります。
①登場人物・組織図を余白に描く → ②強み・弱みを色分けして書き出す → ③課題と設問の対応関係を矢印でつなぐ。これだけで「どの問いに何を書けばよいか」の見通しが立ちやすくなります。
図解の作り方 ― 3つのステップ
「図解なんて、センスが必要では?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、診断士の学習に必要な図解は、アートではありません。構造を可視化するための道具なので、シンプルな手順で作れます。
マインドマップの作り方 ― 科目全体を鳥瞰する
マインドマップは、章末や科目の復習タイミングで特に力を発揮します。「今まで学んだことを全部つなげてみる」作業が、知識の体系化を促してくれます。



わたしがよくやるのは、週末に「今週学んだことのマインドマップ」を1枚描くこと。
毎回少しずつ枝が増えていくのが、視覚的に学習の積み上がりを実感できて、続けるモチベーションにもなっています。
続けるための3つのコツ
学習ツールとの組み合わせ
図解・マインドマップで整理した知識を、次のツールと組み合わせるとさらに定着しやすくなります。
- 暗記カード — 図解で覚えたフレームワークを一問一答でテストする
- 学習進捗トラッカー — 図解した論点を記録・進捗管理する
- 財務計算ドリル — 財務3表の図解と合わせて計算力を鍛える
- 学習スケジューラー — 科目ごとの図解作成日を計画に組み込む
まとめ
- 「読む」だけでは浅い処理 — 「描く」ことで記憶が深くなる(deep processing理論)
- 図解は構造・関係・因果を整理するのに向く。フレームワーク学習に最適
- マインドマップは全体の鳥瞰・体系化・復習に向く。科目全体の確認に最適
- 作り方は「テキストを閉じて書き出す → 構造化 → テキストで確認」の3ステップ
- 完璧な図より「自分で生成した不完全な図」のほうが、記憶に残る(生成効果)
- 過去問演習と組み合わせることで、初めて「解ける知識」になる



このブログの図解も、最初は「見やすそう」という直感で始めましたが、描くたびに自分の理解も深まっていることに気づきました。
難しく考えずに、まず1枚、白紙に今日学んだことを描いてみてください。
同じように学習を進めている方のご参考になれば、とてもうれしいです。






