貸借対照表(BS)まとめ|資産・負債・純資産の構造と財務分析の読み方を図解で整理

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財務諸表の中でPL(損益計算書)は比較的わかりやすいのですが、BS(貸借対照表)は最初「なぜ左右が必ずバランスするの?」という疑問から始まりました。調べていくと、BSは「会社のある時点の財産状況と、その財産をどう調達したか」を同時に見せているものだとわかって。左右がバランスするのは当然の構造なんですね。

高頻度難易度 ★★☆
目次

貸借対照表(BS)とは

貸借対照表(Balance Sheet)は、ある時点における企業の財産状況(資産・負債・純資産)を一覧で示した財務諸表です。決算日時点の「スナップショット」であり、PLが「一定期間のフロー」を示すのに対し、BSは「ある時点のストック」を示します。

BSの大原則:左右は必ず一致する(貸借平均の原則)
左側(借方)= 資産合計:会社が持っている財産の全体像
右側(貸方)= 負債+純資産:その財産をどうやって調達したか
→「調達した資金(右)=運用している資産(左)」なので、必ず一致する

BSの構造

【借方】資産の部
流動資産
現金・預金・売掛金・棚卸資産など
1年以内に現金化できる資産
固定資産
土地・建物・機械・投資有価証券など
長期保有・事業基盤となる資産
繰延資産
創立費・開業費など
将来の期間に費用配分する項目
資産合計
【貸方】負債・純資産の部
流動負債
買掛金・短期借入金・未払金など
1年以内に返済が必要な負債
固定負債
長期借入金・社債・退職給付引当金
返済期限が1年超の負債
純資産(自己資本)
資本金・資本剰余金・利益剰余金
株主から調達+蓄積した利益
負債・純資産合計

流動・固定の分類基準(1年基準)

区分資産側負債側
流動(1年以内)現金・売掛金・棚卸資産・短期投資買掛金・短期借入金・未払費用
固定(1年超)土地・建物・機械・長期投資・のれん長期借入金・社債・退職給付引当金
正常営業循環基準:仕入→製造→販売→回収の営業サイクル内にある資産・負債は、1年を超えても流動項目として扱う(棚卸資産・売掛金・買掛金など)

BSから読める財務指標(試験頻出)

流動比率
流動資産 ÷ 流動負債 × 100

短期的な支払い能力。200%以上が安全の目安。高いほど資金繰りに余裕がある

当座比率
当座資産 ÷ 流動負債 × 100

棚卸資産を除いた即時換金可能な資産の比率。100%以上が目安

自己資本比率
純資産 ÷ 総資産 × 100

財務安全性の基本指標。高いほど借入への依存が低く安定。40%以上が優良の目安

負債比率
他人資本 ÷ 自己資本 × 100

自己資本に対する借入の割合。100%以下が安全とされる

固定比率
固定資産 ÷ 自己資本 × 100

固定資産が自己資本で賄われているかを確認。100%以下が理想

固定長期適合率
固定資産 ÷(自己資本+固定負債)× 100

固定資産を長期資金(自己資本+固定負債)で賄えているかを確認。100%以下が目安

のれんと無形固定資産

M&A(企業買収)でよく出てくるのれんは、取得価額が被取得企業の純資産(時価)を超える部分で、「ブランド・技術・顧客基盤などの超過収益力」を示します。

  • 日本基準:のれんは20年以内に定額償却(費用化)
  • IFRS(国際会計基準):のれんは償却せず、毎期減損テストを実施
  • 試験ポイント:日本基準とIFRSの取扱いの違いが頻出

BSとPLのつながり

当期純利益はBSとPLをつなぐ橋
PLで計算された当期純利益 → BSの「利益剰余金(純資産)」に加算される
→ 利益が積み上がるほど純資産(自己資本)が増加し、財務基盤が強化される

配当はBSの純資産を減少させる:配当金の支払いは利益剰余金から控除

過去問で確認する

  • 貸借対照表の流動資産と固定資産の分類基準として最も適切なものはどれか。ア)取得価額が10万円以上かどうか イ)1年基準と正常営業循環基準による分類 ウ)有形か無形かによる分類 エ)売却目的かどうかによる分類正解:イ
  • 自己資本比率の説明として正しいものを選べ。ア)負債合計÷総資産 イ)純資産÷総資産 ウ)流動資産÷流動負債 エ)固定資産÷自己資本正解:イ
  • のれんの会計処理について、日本基準とIFRSの違いを説明せよ。R4年度 類題
  • 固定比率と固定長期適合率の違いを述べ、それぞれが示す財務安全性の意味を説明せよ。H29年度 類題

まとめ

BSの構造:左(資産)= 右(負債+純資産)。調達源泉と運用形態が常に一致
流動・固定の分類:1年基準+正常営業循環基準。流動は短期、固定は長期
主要指標:流動比率(短期安全性)・自己資本比率(財務安定性)・固定比率(長期資金の適切性)
のれん:日本基準=20年以内償却、IFRS=非償却・減損テスト

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この記事を書いた人

中小企業診断士試験勉強中のアラフィフシングルマザーです。
大学卒業後から現在まで、数々の失敗をしながらずっと自営業として試行錯誤を重ねてきました。
もっときちんと経営やビジネスの知識を身につけて、将来は他の事業者の方のお役にも立てたらいいな、と思うようになり、中小企業診断士の試験に挑戦中です。

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