【図解で説明】組織構造の練習問題 | 中小企業診断士1次試験 企業経営理論

中小企業診断士試験範囲の問題を出題してください。過去問出題頻度が高くかつここであまり扱っていない論点から出題してください

今回は、頻出でありながら直近のこの会話では扱いが少ない「企業経営理論の組織構造」から出します。財務・会計の計算続きだったので、知識問題に切り替えます。

企業経営理論は、経営戦略論・組織論・マーケティング論が大きな出題分野です。今回はその中でも、二次試験の事例Ⅰにもつながりやすい「組織構造」を扱います。企業経営理論は長文選択肢が多く、知識そのものよりも「どの組織形態が、どんな状況に合うか」を問われやすい科目です。

目次

組織構造の練習問題

次の文章を読み、最も適切なものを選びなさい。

企業が成長し、製品の種類や事業領域が増えてくると、従来の職能別組織では、各部門が自部門の効率を優先し、製品別・市場別の成果責任が不明確になることがある。このような状況に対応するため、製品や事業ごとに権限と責任をまとめ、各単位が比較的独立して意思決定を行う組織形態を採用することがある。

この組織形態に関する説明として、最も適切なものはどれか。

ア 職能別組織であり、専門機能ごとに人材を集約できるため、製品別の損益責任を明確にしやすい。

イ 事業部制組織であり、事業ごとの成果責任を明確にしやすい一方で、事業部間で機能の重複が生じることがある。

ウ マトリックス組織であり、命令系統を一本化できるため、責任の所在が常に明確になる。

エ プロジェクト組織であり、恒常的な大量生産体制に向いており、環境変化への対応力は低い。

まずは、ア・イ・ウ・エのどれかで答えてください。

惜しいです。

正解は、イです。

今回の問題文で見るべき言葉は、ここです。

製品や事業ごとに権限と責任をまとめる

各単位が比較的独立して意思決定を行う

事業ごとの成果責任を明確にする

これは、事業部制組織の説明です。

職能別組織は、営業部・製造部・開発部・人事部・経理部のように、仕事の機能ごとに分ける組織です。

たとえば、会社の中に「営業の専門家を集めた営業部」「製造の専門家を集めた製造部」「開発の専門家を集めた開発部」がある形です。

専門性は高まりやすいのですが、製品ごと・事業ごとの利益責任は見えにくくなります。

たとえば、A商品が売れていないときに、

営業が悪いのか

製造コストが高いのか

開発した商品が市場に合っていないのか

どこに責任があるのかが曖昧になりやすいのです。

一方、事業部制組織は、A事業部、B事業部、C事業部のように、事業ごとにまとまりを作ります。

A事業部の中に、営業・製造・開発などをある程度そろえる形です。

そのため、A事業の売上や利益について、A事業部が責任を持つ形にしやすくなります。

ただし、各事業部に営業・製造・開発などを置くため、同じような機能が複数の事業部に重なって存在し、コストが増えることがあります。

アが違う理由は、職能別組織は専門性を高めやすい反面、製品別・事業別の損益責任は明確にしにくいからです。

ウが違う理由は、マトリックス組織は命令系統が二重になりやすいからです。たとえば、職能部門の上司とプロジェクト側の責任者の両方から指示を受ける形になります。そのため、責任の所在が常に明確になるとは言いにくいです。

エが違う理由は、プロジェクト組織は一時的な課題や特定の目的に対応するための組織です。恒常的な大量生産体制に向いている、という説明は合いません。

覚え方としては、こう整理すると区別しやすいです。

職能別組織は、仕事の種類で分ける。

事業部制組織は、事業のまとまりで分ける。

マトリックス組織は、縦と横の二重管理。

プロジェクト組織は、特定の目的のために一時的に集める。

今回の問題文では、「製品や事業ごと」「成果責任」「比較的独立して意思決定」という言葉が出ているので、事業部制組織を選びます。

これは、中小企業診断士一次試験の「企業経営理論」の論点です。

その中でも、詳しく分けると「組織論」の中の「組織構造」にあたります。

今回扱った内容は、次のような位置づけです。

科目は、企業経営理論。

大きな分野は、組織論。

細かい論点は、組織構造の種類。

具体的には、職能別組織、事業部制組織、マトリックス組織、プロジェクト組織の違いです。

企業経営理論は、大きく分けると「経営戦略論」「組織論」「マーケティング論」に分かれます。今回の問題は、会社の中をどのように分け、誰に権限と責任を持たせるかを問う内容なので、組織論に入ります。

試験では、単に名前を覚えるだけでは足りません。

職能別組織は、営業・製造・開発・人事・経理のように「仕事の種類」で分ける。

事業部制組織は、A事業・B事業・C事業のように「事業のまとまり」で分ける。

マトリックス組織は、「機能」と「事業・プロジェクト」の両方で管理する。

プロジェクト組織は、特定の目的のために一時的に人を集める。

この違いを、会社が成長したとき、製品が増えたとき、環境変化が激しいとき、専門性を高めたいときなどの状況と結びつけて理解するのが大切です。

二次試験では、事例Ⅰの「組織・人事」の土台にもなります。一次試験では選択肢問題として出ますが、二次試験では「なぜその組織だと問題が起きたのか」「どのように権限委譲すべきか」「部門間連携をどう改善するか」という形で問われやすい論点です。

企業経営理論は範囲が広いので、試験での「地図」として使えるように、大きな分野から細かい論点へ整理します。最新の試験案内とのズレがないよう、公開情報も確認します。

企業経営理論は、大きく分けると「経営戦略論」「組織論」「マーケティング論」の3分野です。一次試験だけでなく、二次試験の事例Ⅰと事例Ⅱにもつながります。企業経営理論は、知識だけでなく、事例文を読んで考えるタイプの出題が多い科目とされています。

全体像は、このように見ると整理しやすいです。

企業経営理論
 経営戦略論
 組織論
 マーケティング論

経営戦略論は、「会社がどこで、どう戦うか」を考える分野です。

主な論点は、経営理念、企業ドメイン、環境分析、SWOT分析、3C分析、5フォース分析、バリューチェーン、VRIO分析、競争戦略、差別化戦略、コストリーダーシップ戦略、集中戦略、多角化戦略、PPM、M&A、アライアンス、外部成長、内部成長、経営資源、コア・コンピタンス、技術経営、イノベーション、製品アーキテクチャ、プラットフォーム戦略、国際経営、CSRなどです。出題傾向としても、企業戦略、成長戦略、競争優位、技術経営はよく扱われる分野です。

たとえば、試験では「この会社は市場でどう勝とうとしているのか」「多角化は関連多角化か非関連多角化か」「経営資源は競争優位につながるか」といった形で問われます。

組織論は、「会社の中をどう設計し、人をどう動かすか」を考える分野です。

主な論点は、組織構造、職能別組織、事業部制組織、マトリックス組織、プロジェクト組織、ライン組織、ライン・アンド・スタッフ組織、官僚制組織、組織の5原則、権限と責任、分業、調整、権限委譲、集権化と分権化、組織文化、組織変革、リーダーシップ理論、モチベーション理論、職務設計、人的資源管理、採用、配置、評価、報酬、能力開発、労務管理などです。

ここは二次試験の事例Ⅰに直結します。一次試験では言葉の意味を問われますが、二次試験では「なぜ組織が硬直化したのか」「なぜ後継者育成が進まないのか」「なぜ部門間連携が弱いのか」という形で問われます。

マーケティング論は、「顧客にどう選ばれ、どう売るか」を考える分野です。

主な論点は、マーケティング・コンセプト、STP、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、4P、製品戦略、ブランド戦略、製品ライフサイクル、新製品開発、価格戦略、チャネル戦略、流通、物流、プロモーション、広告、販売促進、人的販売、パブリシティ、消費者行動、購買意思決定プロセス、関与、準拠集団、サービス・マーケティング、関係性マーケティング、デジタルマーケティングなどです。

ここは二次試験の事例Ⅱに直結します。試験では「誰に売るのか」「何を強みにするのか」「価格・販路・プロモーションをどう組み合わせるのか」が問われます。

特に優先して押さえたい頻出論点は、次のあたりです。

経営戦略論では、ドメイン、SWOT分析、5フォース分析、バリューチェーン、VRIO分析、競争戦略、多角化、PPM、イノベーション、技術経営。

組織論では、職能別組織、事業部制組織、マトリックス組織、組織の5原則、モチベーション理論、リーダーシップ理論、人的資源管理。

マーケティング論では、STP、4P、ブランド、製品ライフサイクル、価格戦略、チャネル戦略、プロモーション、消費者行動。

企業経営理論は、暗記だけで点を取りにいくより、「会社を見る目」を作る科目です。

経営戦略論は、会社の外と未来を見る。

組織論は、会社の中と人の動きを見る。

マーケティング論は、顧客と市場を見る。

この3つの視点で分けると、バラバラの用語がつながって見えてきます。

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この記事を書いた人

中小企業診断士試験勉強中のアラフィフシングルマザーです。
大学卒業後から現在まで、数々の失敗をしながらずっと自営業として試行錯誤を重ねてきました。
もっときちんと経営やビジネスの知識を身につけて、将来は他の事業者の方のお役にも立てたらいいな、と思うようになり、中小企業診断士の試験に挑戦中です。

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