U経営法務の機関設計は、最初に見たとき用語だらけで戸惑いました。
取締役会・監査役会・指名委員会等・監査等委員会……どれがどう違うのか、すぐには整理できなかったのです。
でも「この会社にはどの機関が必要か」をフローチャートで判定できるようにしたら、急に整理できました。
3つのパターンの違いがはっきり見えてきて、問題を解くときの迷いも減った気がしています。
機関とは何か
「機関」とは、会社の意思決定・業務執行・監督を担う組織のことです。株式会社には複数の機関があり、それぞれ異なる役割を持ちます。
必須機関と任意機関
すべての株式会社に必ず設置しなければならない機関と、会社の規模・種類によって追加される機関があります。この区別を理解しておくことが、機関設計問題の基礎となります。
| 機関 | 設置要件・条件 |
|---|---|
| 取締役会 | 大会社・公開会社では原則として必須。取締役3名以上が必要 |
| 監査役 | 取締役会設置会社では必須(監査等委員会・指名委員会等設置会社を除く) |
| 監査役会 | 公開会社かつ大会社では必須(委員会型を除く)。3名以上、過半数が社外監査役 |
| 会計監査人 | 大会社では必須(資本金5億円以上または負債200億円以上) |
| 監査等委員会 | 監査等委員会設置会社として定款で定めた場合に設置。3名以上の取締役で構成 |
| 指名委員会等 | 指名委員会等設置会社として定款で定めた場合に設置。各委員会3名以上 |
3つの機関設計パターン
大会社を中心に、現行の会社法では3つの機関設計パターンが認められています。どのパターンを選択するかによって、監督・監査の仕組みと、社外取締役の関与の程度が大きく変わります。
フローチャートで必要な機関を判定する
「この会社にはどの機関が必要か」は、会社の属性を3つ確認することで判定できます。公開会社か・大会社か・委員会型を選ぶかという3つの分岐です。試験問題を解くときにも、この流れで整理すると判断しやすくなります。
試験頻出ポイントを整理する
機関設計の問題では、特定の数値や条件が繰り返し問われます。数字と条件をセットで押さえておくと、選択肢の絞り込みがしやすくなります。
過去問で確認する
学んだ内容を過去問形式で確認してみます。似たような表現で問われることが多いため、解説を読みながら根拠を確認することが大切です。
- ア. 監査役の任期は2年であり、定款で短縮することができる。
- イ. 監査役の任期は2年であり、定款でも変更できない。
- ウ. 監査役の任期は4年であり、定款によっても短縮することはできない。
- エ. 監査役の任期は4年であるが、定款で2年に短縮することができる。
監査役の任期は4年です。取締役の任期(2年、定款で短縮可)と比較されやすいですが、監査役は独立性確保のため定款によっても短縮することができません。取締役会設置会社・非設置会社いずれも4年で統一されています。
- ア. 代表取締役が会社を代表して業務を執行する。
- イ. 指名委員会・監査委員会・報酬委員会の各委員会の過半数は社内取締役で構成される。
- ウ. 監査役を置かなければならない。
- エ. 代表取締役は存在せず、代表執行役が業務を執行する。
指名委員会等設置会社では代表取締役は設置されません。業務執行は執行役(代表執行役)が担い、取締役会は監督機能に特化します。各委員会の過半数は社外取締役である必要があり(イは誤り)、監査役も置きません(ウは誤り)。









