U稼働率の計算問題は、最初「公式を覚えれば終わり」と思っていました。でも「直列と並列が混在している構成」の問題が出ると、どの部分から計算すればいいか迷ってしまいました。構成を図で整理して「直列は掛ける、並列は1から全部故障する確率を引く」と理解してからは、どんな問題でも落ち着いて解けるようになりました。
この記事でわかること
- MTBF・MTTR・稼働率の意味と公式
- 直列システムの稼働率計算
- 並列システム(冗長構成)の稼働率計算
- フォールトトレラント・フェールセーフ・フェールソフトの違い
- RAIDの種類(RAID0・1・5)
目次
MTBF・MTTR・稼働率——基本の3用語
信頼性の基本公式(必須)
MTBF(平均故障間隔 Mean Time Between Failures):故障から次の故障までの平均稼働時間MTTR(平均修復時間 Mean Time To Repair):故障してから修復完了までの平均時間
稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)
計算例:MTBF=90時間、MTTR=10時間のとき
稼働率 = 90 ÷(90 + 10)= 90 ÷ 100 = 0.9(90%)
| 用語 | 意味 | 大きいほど |
|---|---|---|
| MTBF | 故障と故障の間の平均稼働時間 | 故障しにくい(高信頼性) |
| MTTR | 故障から回復するまでの平均時間 | 修復に時間がかかる(低保守性) |
| 稼働率 | 全時間に占める稼働している時間の割合 | システムが使える時間が長い |
直列システムの稼働率計算
直列:全部が動いていないとシステムが動かない
A→B→Cと直列に並んでいる場合、1台でも故障するとシステム全体が止まる。直列の稼働率 = A × B × C(各稼働率の積)
例:A=0.9、B=0.9、C=0.9の直列システム
稼働率 = 0.9 × 0.9 × 0.9 = 0.729(72.9%)
→ 直列でつなぐほど全体の稼働率は下がる。信頼性の高い部品を使うか、冗長化が必要。
並列システム(冗長構成)の稼働率計算
並列:1台でも動いていればシステムは動く
AとBが並列(どちらか動けばOK)の場合、全部が故障したときだけシステムが止まる。並列の稼働率 = 1 −(1−A)×(1−B)
例:A=0.9、B=0.9の並列システム
= 1 −(1−0.9)×(1−0.9)= 1 − 0.1 × 0.1 = 1 − 0.01 = 0.99(99%)
→ 並列にすることで稼働率が大幅に向上。ミッションクリティカルなシステムは並列(冗長)構成が基本。
混在構成の解き方
- 直列・並列が混在する問題は「内側から」順に計算する
- 並列部分を先に計算して1つの稼働率に集約 → その後直列計算
- 計算例:A直列(B並列C)= A × {1 −(1−B)×(1−C)}
フォールトトレラント・フェールセーフ・フェールソフトの違い
| 概念 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| フォールトトレラント | 障害が起きてもシステム全体が継続稼働できる設計 | 冗長化・ホットスタンバイ |
| フェールセーフ | 障害発生時に安全側に動作する設計 | 信号機が故障→全赤点滅・エレベータが障害→扉開放 |
| フェールソフト | 障害発生時に機能を縮小してでも稼働継続する設計 | 一部機能停止・低速モードで継続 |
| フールプルーフ | 人間の誤操作を防ぐ設計(ヒューマンエラー対策) | 誤操作しても危険な状態にならない仕組み |
RAIDの種類——ディスクの冗長化
| RAID種別 | 仕組み | 特徴 |
|---|---|---|
| RAID0(ストライピング) | 複数ディスクに分散書き込み | 高速・冗長性なし。1台故障でデータ消失 |
| RAID1(ミラーリング) | 同じデータを2台に書き込む | 1台故障でもデータ保持。容量は半分 |
| RAID5(パリティ分散) | パリティ(誤り訂正情報)を分散配置 | 1台故障まで耐える。3台以上必要。コスト効率が良い |
Uのメモ
学習メモ
- 稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)
- 直列 = 各稼働率の積(掛け算)。つなぐほど低下
- 並列 = 1 −(1−A)×(1−B)。冗長化で向上
- フェールセーフ:安全側へ / フェールソフト:縮退運転 / フォールトトレラント:継続稼働
- RAID1:ミラーリング / RAID5:パリティ分散(3台以上・コスト効率良い)









