勉強を始めたばかりのころ、「1次試験って7科目もあるの?」と知ったときに、正直かなり頭が白くなりました。でも全体構造を先に把握してから個別科目に入ると、「今自分はどこにいるのか」が見えて、勉強のペースが安定してきます。まずは地図を手に入れること、です。
目次
試験の全体像:まず数字で把握する
勉強の地図を持たずに走り出すと、どこで力尽きるかわかりません。まず試験の「箱の大きさ」を正確に知ることが出発点です。
7科目を1〜2年かけて突破。科目合格制度あり(有効期間3年)
総合420点以上かつ各科目40点以上。1科目でも40点未満は不合格
1次合格率は20〜40%。2次合格率は18〜20%。難関だが攻略可能
1次試験 7科目の全体マップ
7科目それぞれの性格を知っておくと、学習計画が立てやすくなります。「理解で伸びる科目」と「暗記で固める科目」の区別が特に重要です。
合格基準を視覚で理解する
▍ POINT
「60点平均を取れば合格」ではなく、1科目でも40点未満があると総合点が足りていても不合格になります。得意科目で稼ぎながら、苦手科目を40点以上に安定させる戦略が基本です。
2026年度 試験スケジュール
申込受付
4/23〜5/27受験申込書の提出期間。郵送のみ(当日消印有効)
1次試験
8/1(土)・8/2(日)マーク式・7科目。2日間に分けて実施
2次試験
10/25(日)記述式・4事例。2026年から口述試験廃止
12月〜1月(予定)合格後は実務要件(15日)を満たして登録申請へ
得点源になりやすい基礎①|ポーターの3基本戦略
企業経営理論の中で最も出題頻度が高い論点のひとつが「ポーターの競争戦略」です。3つの戦略の名前だけでなく、「どんな状況でどれを選ぶのか」という因果関係で理解することが重要です。
業界全体を対象に、競合他社より低いコストで製品・サービスを提供する戦略。規模の経済・学習効果・技術革新でコスト優位を構築する。
▍ 選ぶ状況市場が成熟し価格競争が激しい。標準化された製品で大量生産が可能。価格に敏感な顧客が多い。
業界全体を対象に、競合が容易に真似できない独自の価値(品質・ブランド・機能・デザイン等)を提供する戦略。価格よりも価値で選ばれる。
▍ 選ぶ状況顧客が品質・ブランド・体験に価値を感じる。独自技術・ノウハウがある。価格競争を避けたい。
特定の市場セグメント(地域・顧客層・製品カテゴリ)に経営資源を集中させる戦略。そのセグメント内でコスト集中または差別化集中を選択する。
▍ 選ぶ状況経営資源が限られる中小企業。ニッチ市場に強い専門性がある。大手が手を出しにくいセグメント。
▍ 試験 POINT
3戦略は「同時に採用できない」ことが重要。コストと差別化を中途半端に追うと「スタック・イン・ザ・ミドル(中間に挟まれた状態)」になり競争優位を失う。事例問題でも「なぜこの戦略か」の理由説明がセット。
得点源になりやすい基礎②|P/Lの5段階構造
財務・会計の最初の壁が「損益計算書(P/L)」です。5段階の利益構造を「流れ」として理解しておくと、後続の財務問題がすべて楽になります。
損益計算書(P/L)の5段階構造
売上総利益(粗利)= 売上高 − 売上原価
「商品を売る本業そのもの」の稼ぎ
営業利益= 売上総利益 − 販管費
「本業全体の経営効率」を示す最重要指標
経常利益= 営業利益 ± 営業外損益
「財務活動を含めた実力」。金利負担が影響
当期純利益= 経常利益 ± 特別損益 − 税金
「最終的に株主に帰属する利益」
試験頻出:「どの利益がどの段階か」と「どこが悪化すると何が下がるか」の因果関係を押さえる。
今日のまとめ:全体像チェックリスト
この記事で掴んだこと — 確認リスト
試験は1次(7科目)+2次(4事例)の2段階構造で、合格率は最終4〜8%
1次合格基準は「総合420点以上かつ各科目40点以上」の2条件同時クリア
ポーターの3基本戦略は「どんな状況で選ぶか」の因果関係で理解する(名称暗記だけではNG)
P/Lの5段階(売上高→粗利→営業利益→経常利益→当期純利益)を「上から積み上がる流れ」で理解した
2026年は口述試験廃止という制度変更があることを把握した
試験全体像を把握したら、次は「どの科目から始めるか」「独学でどう進めるか」を設計してみてください:科目の学習順序と優先度の決め方 / 独学の勉強方法と教材選びのログ
全体像が見えると、「今自分は7合目のどこにいる」という感覚が持てるようになります。最初はざっくりでいい。詳細は各科目を学ぶ中で肉付けしていけばいい。まず地図を持つことが、この試験を生き残る第一歩だと思っています。
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