U事例IIIで「生産管理の改善策を述べよ」という設問を見たとき、正直どこから手をつければいいかわかりませんでした。でも与件文をよく読むと、リードタイムが長い・在庫が多い・段取りに時間がかかるなど、具体的な課題がぎっしり書いてある。「与件文に散りばめられた課題を、生産管理の用語で構造化するのが事例IIIなんだ」と気づいてから解きやすくなりました。
事例IIIとは何を問われているか
2次試験 事例III は中小製造業の生産管理・技術戦略がテーマです。主人公はC社(機械・食品・部品加工などの製造業)。設問の軸は「生産上の問題点を特定し、改善策を論じる」ことです。
与件文から読み取る5つの課題カテゴリ
製品が完成するまでの時間が長い・納期を守れない問題
- 工程間の待ち時間が多い
- 工程のボトルネックが存在する
- 受注から着手まで時間がかかる
材料・仕掛品・完成品の在庫が多すぎる状態
- 需要予測が不正確でまとめ生産
- 調達リードタイムが長く安全在庫過多
- 滞留在庫・デッドストック
不良品・手直しが多く品質が安定しない状態
- 作業標準書がない・属人的
- 検査が不十分・後工程で発見
- 原材料の品質ばらつき
生産切替に時間がかかり稼働率が上がらない
- 多品種少量なのに段取りが長い
- 段取り作業が標準化されていない
- 内段取りと外段取りが混在
各工程・部門間で情報が連携されていない
- 生産計画が属人的・口頭のみ
- 営業と製造の連携が不足
- 受注情報が現場に届かない
設問タイプと解答の方向性
| 設問タイプ | 解答のポイント |
|---|---|
| 問題点を述べよ | 5カテゴリ(リードタイム・在庫・品質・段取り・情報)から与件文に沿って列挙。「〜という問題がある」と断言する |
| 改善策を述べよ | 問題点と1対1で対応した解決策を示す。生産管理用語(標準化・平準化・かんばん等)を積極使用 |
| 新規事業・受注拡大の課題 | C社の強みが新事業に生かせるか+生産面で何が課題かを論じる |
| 外部連携・サプライチェーン | 調達先・協力工場との関係強化。情報共有・発注ロット・リードタイム短縮の観点 |
4ステップ解答プロセス
「問題点」「課題」「改善策」「方策」など設問の動詞を確認。複数を一度に聞かれている場合は対応関係を整理する。
リードタイム(赤)・在庫(青)・品質(緑)・段取り(橙)・情報共有(紫)など色分けしながら読む。問題の根拠になりそうな文に印をつける。
「〇〇という問題(結果)← 〇〇という状態(原因)」を箇条書きでメモ。設問数に合わせて絞り込む。
「原因が〇〇なので、〇〇を実施し(具体策)、〇〇を改善する(効果)」の3点セットで論述。生産管理の専門用語を使う。
使いやすい生産管理用語一覧
在庫削減:適正在庫管理・発注点方式・かんばん方式・EOQ見直し
品質改善:作業標準書整備・自工程完結・ポカヨケ・QCサークル活動
段取り短縮:内段取りの外段取り化・段取り手順の標準化・治具の整備
情報共有:生産管理システム導入・見える化(生産進捗ボード)・定例情報連携会議
頻出フレーズ集
- 問題点〇〇が標準化されていないため、作業者によってばらつきが生じ、〇〇という問題が発生している。
- 原因〇〇の情報が工程間で共有されていないことが、〇〇の遅延を招いている。
- 改善策〇〇を標準化・マニュアル化し、技能の形式知化と教育を徹底する。
- 改善策生産計画を見える化し、各工程が進捗状況を共有できる体制を整備する。
- 効果これによりリードタイムを短縮し、納期遵守率の向上とコスト削減を実現する。
まとめ
5カテゴリ:リードタイム・在庫・品質・段取り・情報共有で与件文を整理する
生産管理用語:標準化・平準化・SMED・かんばん・自工程完結・ボトルネックを使いこなす
注意点:与件文の根拠なく「一般論」の改善策を書くと点が取れない。必ず「与件文の〇〇という記述から」の流れで論述する
関連記事:事例I(組織・人事)フレームワーク 事例II(マーケティング)フレームワーク 事例IV(財務)フレームワーク JIT生産・かんばん方式





