U「表見代理って何が表に見えているの?」「無権代理の相手方はどうすればいい?」と過去問で混乱しました。代理制度は企業取引で日常的に使われる仕組みです。有権代理・無権代理・表見代理の3つの関係を整理してみました。
この記事でわかること
- 代理の仕組みと3当事者(本人・代理人・相手方)の関係
- 有権代理・無権代理・表見代理の違い
- 表見代理の3類型(授権表示・越権代理・代理権消滅後)
- 無権代理人への責任追及(107条)と本人の追認・追認拒絶
- 自己契約・双方代理の禁止と利益相反行為
目次
代理の基本構造——3者の関係
有権代理の成立要件(民法99条)
代理人が本人の名で(顕名)・代理権の範囲内で行った法律行為の効果は、直接本人に帰属する。3当事者:
・本人(委任者):代理人に代理権を授与する者
・代理人:本人のために法律行為を行う者
・相手方:代理人と法律行為を行う取引の相手
成立要件:①代理権の存在②顕名(本人のためにすることの明示)③代理権の範囲内
無権代理と表見代理の比較
| 類型 | 意味 | 効果 | 相手方の保護 |
|---|---|---|---|
| 無権代理(狭義) | 代理権がないのに代理人として行動すること | 本人に効果帰属しない(本人が追認すれば有効になる) | 相手方は本人に追認を求めるか、無権代理人に責任追及(107条)できる |
| 表見代理(110条等) | 外観上代理権があるように見える場合に、善意無過失の相手方を保護するため、本人に効果帰属させる制度 | 本人に効果帰属(本人は責任を免れない) | 善意・無過失の相手方は有効な契約として扱える |
表見代理の3類型
| 類型 | 条文 | 内容・要件 |
|---|---|---|
| 授権表示による表見代理 | 109条 | 本人が第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した場合。実際には代理権がなくても本人に責任 |
| 越権代理による表見代理 | 110条 | 代理人が代理権の範囲を超えた行為をした場合、相手方に正当理由があれば本人に責任 |
| 代理権消滅後の表見代理 | 112条 | 代理権消滅後に行った代理行為について、善意・無過失の相手方には本人に責任 |
Uのメモ
学習メモ
- 有権代理:代理権あり+顕名+権限内→本人に効果帰属
- 無権代理:代理権なし→本人に効果帰属しない。相手方は①追認催告②無権代理人責任追及③取消可
- 表見代理(109・110・112条):外観を信頼した善意・無過失の相手方を保護→本人に効果帰属
- 自己契約・双方代理の禁止(108条):例外は本人の許諾・債務の履行
- 代理と使者の違い:代理人は意思表示をする者、使者は本人の意思を伝達するだけ









